心の病気になる前に

気軽に行ける場所
憂鬱な気分がずっと続く、誰かに狙われている気がする、何をしても楽しくない、など様々なネガティブな感情が心を支配してしまうときがあります。人間は一時的に不安な気持ちになったり、ネガティブになったりしてしまうことはよくありますが、この状態がずっと続いたり、日常生活がきちんと送れないほど重くなったりしてしまった場合、心が病気になってしまっている可能性があります。そのようなときに行うべきことは、病院の精神科を受診するということです。精神科というと、敷居が高い、怖いといったイメージを持つ人がたくさんいますが、実はとても気軽に行ける場所であるということを知る人は多くありません。精神科には、ストレスを抱えて愚痴を聞いてほしい人、アルコールがやめられない人、失恋して立ち直れない人、など実に様々な患者さんが来ます。医師はそのような人の話をきちんと聞き、その人に合った治療を行いますが、怒られたり、なぜそのようなことで悩むのか、と呆れられたりすることは一切ありません。患者の数だけ悩みや治療法が存在しているため、まずは気軽に精神科へ行ってみるということが大切です。
病気と診断されたら
精神科へ行き、診断の結果病気である、と判断された場合、上記の通り患者一人ひとりにとってベストな治療方法をすすめてくれます。多くの場合は薬物療法が中心です。精神安定剤や、症状によっては不眠症を解消するための睡眠薬などが処方される場合もあります。毎日同じ時間に飲まなくてはならない場合もあれば、症状が出たときに飲むものなど薬の種類も様々です。また対話療法というものもあり、精神科へ定期的に通院し、医師に話を聞いてもらっているうちにストレスが軽減され治ってしまうという場合もあります。他にも、催眠療法や運動療法、食事療法などの方法があります。決して自分で判断せず、精神科の医師の指示に従って行っていくことが大切です。心に病を抱えてしまうのは、ストレス社会といわれている現代、珍しいことではありません。誰もが何らかのストレスを抱えており、苦しんでいる人が多い時代です。病気になってしまったり、症状が悪化したりしてしまう前に、精神科の門をたたき、きちんと自分を診断してもらうことが、心を健康に保つ方法と言えます。